Chiltern Railwaysの客車列車

United Kingdom

イギリスの鉄道は大陸ヨーロッパと比べていろいろと違いがありますが、客車列車が少なく、電車、気動車列車が多いことも特徴のひとつではないかと思います。ロンドンからバーミンガムに鉄道で行く場合、London EustonとBirmingham New Streetを結ぶAvanti West Coastの列車を選ぶのが王道かと思いますが、Chiltern Railwaysという選択肢もあります。Chiltern Railwaysは、London EustonとLondon Paddingtonに挟まれたLondon Maryleboneというひっそりとしたターミナルを起点とし、Bicester、Leamington Spaを経由してBirmingham Moor Streetを結ぶほか、Bicesterから分岐してOxfordへ向かう路線もあり、私もよく利用しました。おそらく平日だけだと思うのですが(土日に見たことがなかったので)、ロンドンとバーミンガムを結ぶ本線に客車列車が使われているので、簡単に紹介します。

London Marylbone

例えば平日夕刻にLondonからOxfordへ帰宅しようとした場合、本当ならLondon PaddingtonからGWRに乗れば1時間もかからずに着くことができるのですが、オフピーク料金が適用されないためかなり割高となります。その点、Chiltern Railwaysは平日夕刻の下り列車でもオフピーク料金が適用されるため、London Marylboneから乗車する機会が何度かありました。バーミンガム行きの客車列車を見かけたのもそんなタイミングです。

2022.02.21

この日はロンドンの警察署で手続きがあって、帰りにChiltern Railwaysを利用するためにLondon Marylboneに向かいました。改札を入るとバーミンガム行きの客車列車が発車を待っているところでした。バーミンガム方から、class68型ディーゼル機関車を先頭に、Mark III客車6両程度が続き、ロンドン方がMark III のDVTという制御荷物車という編成で、機回しせずとも折り返すことができるPPの構成です。頭端式のホームに見えるのはDVTの制御荷物車です。有名なIC225の制御車によく似ていますが、形式自体が異なるようです。

制御荷物車

中間につながっているMark III客車です。もともとChiltern Railways用に新造された車両ということではなく、どこかからの転用だそうです。

Mark III客車
Chiltern Railwaysのロゴ

先頭のclass68形ディーゼル機関車です。イギリスの車両に特徴的な側面の丸みや裾絞りがなく、大陸の機関車といっても通用するかっこいい外観です。そもそもイギリスの旅客列車でバッファー・リンク式の連結器を目にする機会は多くありません。

class68

2022.07.12

その後調べてみると、平日夕方に1本だけ、Oxford行きにこの客車列車が充当されていることが分かりました。Londonで学会に参加した帰り、時間もよさそうだったのでOxford行きの客車列車に狙って乗車することにしました。

Birmingham行きとOxford行き
機関車と客車の連結面

いつものディーゼルカーに比べてシートピッチも広く、快適な車内です。

しかし、乗車した車内が暑く、発車したらエアコンが効いてくるかと思ったら結局その車両だけエアコンが故障しているというアナウンスがあり、ほかの乗客が隣の車両に避難するなか私はとどまっていたら、車掌さんが水を配ってくれました。正確な時刻表は覚えていないのですが、手元の記録だとLondon Marylbone発が18:18、Oxford着が19:21で、他の列車よりも停車駅が少なく所要時間も短かかったです(通常は1時間30分以上かかる)。Oxford駅では通常Chiltern Railwaysの列車が使用する頭端式の1,2番線ではなく、3番線に到着しました。いったんDidcot方の留置線に引き上げて、朝を待たずに回送されるようです。

留置場所

Chiltern RailwaysでLondonに向かうと、Wembleyあたりの留置線で、class68やMark III客車が編成を組んだりばらされたりして留置されている様子をみることができます。

Birminghamのほうでは、Birmigham Moor Streetよりさらに先に進んだStourbridge Junctionで、この編成が留置されているのを見かけたことがありました。少ない本数ながら直通列車があるようでした。

Stourbridge Junction

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