スペイン南部のSevilla(セビリア)には、1路線の路面電車が走っています。2007年に開業した比較的新しい路線で、国鉄駅のSanta Justaから旧市街地のPlaza Nuevaを結びますが、私が訪問した2022.11.10時点では全線開通しておらず、途中駅にSan Bernardoが暫定的な始発駅となっていました。その時点で2km余りの非常に短い路線に乗車してみました。

Eduardo Dato
本記事執筆時には延伸開業していますが、訪問時は工事中でした。11月でも強い日差しに、私の影も映っています。

San Bernardo
Plaza Nuevaからやってきた列車が乗客を降ろしたところです。将来的に中間駅になる暫定的な終点ということで、列車は乗客を降ろしたのち一旦Santa Justa方面に引き上げて、反対側ホームに入線する方式をとっていました。車両はCAFのUrbos 3です。


Prado De San Sebastian ~ Puerta de Jerez
路線はPrado De San Sebastian ~ Puerta de Jerezの駅間で、架線が終わり架線レス区間となります。ここで走るUrbos 3が充電式となっており、架線下で充電された電気で架線レス区間を走行できます(リチウムイオン電池ではなく、電気二重層キャパシタとのこと)。オーストラリアのNew Castleも、同じくUrbos 3の充電式だったと思います。
少々分かりづらいのですが、架線が途切れる引き留め部の写真です。

Archivo de Indias
Archivo de Indiasは旧市街地の歩行者天国のようなところにある停留場です。

ホーム中ほどに、屋根の骨組みのように張り出しているものは、停車中に充電するための部分的な剛体架線です。列車が停車すると、次の発車までの短い間、パンタを上げて充電します。


Archivo de Indias ~ Plaza Nueva
Archivoを出たところで、最後の1区間はガントレットとなります。特に道幅が狭いようには見えず、ガントレットを採用している理由は不明なのですが、何かしら制約があるのでしょう。この区間もやはり架線レスで、景観に配慮した様子がうかがえます。

ガントレット部は、単純に溝型軌条を2本ずつぴったり並べたような構造となっています。



終点、Plaza Nuevaの手前で、ガントレットは再び複線に戻ります。

Plaza Nueva
左カーブで西に向きを変え、終点Plaza Nuevaに到着します。やはりここにも充電用の剛体架線が設置されていました。





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