BristolとDawlishでみかけたHST

United Kingdom

私がイギリスに住み始めた2021年9月は、イギリスを代表する高速列車であったHST(High Speed Train)は既に第一線から退き、ロンドンを発着しない地方路線で使われている時期にあたりました。住んでいたのがOxfordで、一昔前ならばLondon PaddingtonからのHSTが頻繁に走っていたようなのですが、すっかりclass800に置き換わっており、HSTを目にする機会はなかなかありませんでした。(本記事では、class43とMarkIII客車で組成された列車を総称してHSTとさせていただきます)

下の写真は1997.03.18にLondon Paddingtonで撮影したものです。当時私は学生でしたが、幼いころに図鑑で知った列車が堂々と見えたものでした。

近年の様子を対比させるとこんな感じでしょうか。

イギリス国内を移動した際にたまたまHSTを目にする機会が2度ありました。

Bristol Temple Meads

2022.02.02

ロンドンから真西の方向に進み、西側の海に出会うところがBristolの街です。Bristol Temple Meadsはその中心的な駅であり、ロンドン、西のウェールズ、南のコーンウォール方面の各路線が接続する要衝でもあります。2022.02.02、仕事でBristolを訪問した帰りに駅のホームに上がると、HSTの姿がありました。GWR共通の濃い緑色の塗装であり、コーンウォール方面に向かう列車かと思います。

Bristol Temple Meadsで発車を待つHST
43194号車

GWR塗装も悪くはないものの、心なしか往年のような華やかさは感じられませんでした。私は反対方向の列車に乗ってOxfordまで帰らなければならなかったので、乗車することもできず見送りました。

2023.01.16

約1年後の2023.01.16、再び仕事でBristolに行く機会があり、やはり駅でHSTを目にすることとなりました。1年前と同じく乗車することは叶わなかったので、写真を撮影しただけでした。

ホームに入線
到着
反対のホームから

Dawlish

DawlishはDevonの南岸にある小さな街ですが、Penzanceへ向かう幹線が海岸線を縫うように走っており、まれに高波で道床が現れるような被害を受けることもある難所ともなっています。ライブカメラ映像がYoutubeでも配信されていて、私も以前から波打ち際を列車が走る風景を楽しんでいました。2022.04.15にDevonを車で旅行した際に、Dawlishにも寄ってみました。

この日は駅のパーキングが閉鎖されていて、少し離れた線路沿いのパーキングに車を停めて駅まで歩いていきました。

Dawlishの駅と線路をくぐる歩道

無人駅で改札はなく、ホームにも自由に立ち入ることができます。

写真を撮っていると、上り線を背後からHSTが通過していきました。不意の登場でびっくりしました。ロンドン行きの列車からは退役しているはずなので、Bristolを経由してウェールズ方面に向かう列車なのだと思います。

入れ違うように、下りのclass800(長距離の非電化区間なのでclass802かも)が通過していきます。

一旦駅を出て線路をくぐり、海沿いの遊歩道を歩いてみます。Youtubeで映像を配信しているカメラがホテルの壁面に見えました。

ホテル壁面のカメラ

遊歩道を歩いていると、今度は下り線をHSTが駆けていきます。

しばらく散歩したのち、同僚に教えてもらったクリームティー屋さんに寄ってみました。スコーン2個のセットで£2.85、4個のセットで£4.50とお手頃価格です。

クリームティー屋さんを後にして車に戻ろうとしたところ、今度はCross Country塗装のHSTが下っていくのが見えました。日本にせよイギリスにせよ、優等列車が次から次に駆け抜ける幹線というのは活気が感じられて嬉しくなります。

GWRのHSTの退役は少しずつ進んでいき、2024年5月にすべての車両が引退したそうです。最後まで乗ることはかないませんでしたが、お疲れさまでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました