ChurからSt. Moritzへ向かうアルブラ線の途中に、Filisurという駅があります。Davos方面への路線の分岐駅であるほか、有名なラントヴァッサー橋(Landwasserviadukt)まで歩いて行くこともできる場所です。2022年6月2日から4日にかけてRhBの各路線に乗車した際、拠点としてFilisurに2泊しました。駅前にホテルグリシュナ(Hotel Grischuna)という宿があり、少し高めの宿泊代だったのですが思い切って予約したところ、幸運なことに窓からFilisurの駅のホームが一望できる部屋に泊まることができました。
Filisur駅
Filisurは2面3線の駅で、駅舎側の1番線が主にChur方面行き、2番線が主にSt. Moritz方面行き、3番線がDavos行きのホームとなります。さらに外側に側線(機回し線?)が1本あります。St. Moritz側の線路は合流しており、単線となって山を登っていきます。Chur側の線路は1,2番線からそのまましばらく複線となっており、ランドヴァッサー橋の手前にあるトンネルまで続きます。Filisurでの列車交換で上下列車のタイミングが少しずれても問題ないように、少しでも複線区間の距離を稼ぐ方法のように思えます。Davos方面はアルブラ線と干渉せず、駅外れからDavosに向けて勾配を登っていきます。
Filisur駅 右奥の白い建物がホテルグリシュナ
DavosからのCapricornが3番線に入線
2,3番線ホーム アルブラ線はFilisurで交換するダイヤが基本
駅のSt. Moritz側 長編成が交換できるように有効長はかなり長い
駅のChur側 構内を外れてもしばらく複線が続く
(実際は単線並列なので、写真のように右側を走る場合も)
ホテルグリシュナからの眺め
3階の部屋の窓からは、見下ろすような形で駅構内を一望できました。
2022.06.02
21:01発 IR1169 St. Moritz行き(6月なのでまだ明るい)
2022.06.03
5:14頃 朝起きると、2番線と側線に貨車が停まっていました
8:14頃 丸太を積んだ貨物列車がやってきました
19:24頃 貨物列車が通過します
21:01発の上下の列車が行き違います。毎時みられる光景です。
23:04発Samedan行きが最終列車です。
ランドヴァッサー橋
Filisurの駅から西に歩いて線路をくぐり、坂を上ってから左にそれるわき道に入ると、10分ほどでランドヴァッサー橋を望む展望台に行くことができます。よく見るお立ち台に行くには谷を越えなければなりませんが、こちらの展望台は比較的気軽に到達可能です。
アルブラ線の線路をくぐります。手前が線増されたようですね
途中に案内板もあるので、迷うことはありませんでした
展望台は木製のデッキです
展望台は山の尾根にあたる部分にあるため、下の写真のように、橋を渡ってやってくる列車を見送ってから、トンネルを抜けてFilisur駅に向かう姿を捕捉することもできます。(2022.06.02 IR1161 St. Moritz行き)
2022.06.02
19:03頃 IR1164 Chur行き 先頭はBt528形
2022.06.03
6:15頃 下り始発の回送? 賑やかな混合列車です
20:03頃 IR1165 St. Moritz行きの動画です。
2022.06.04
この日も始発は混合列車でした。前日とは異なる組成なのは曜日の都合でしょうか?
ホテルグリシュナの食堂から
食堂で朝食を食べていると、2泊とも、ちょうど上り列車がやってくるのが見えました。前側がAlvra、後ろ側が氷河急行4両なのは同じですが、初日の動力車がGe4/4 III、次の日がAllegraという違いがありました。特にAllegraの場合は実に14両編成にもなり、ホームからはみ出て食堂から見える位置に最後部が停車していました。
食堂には、Filisur駅やホテルの模型が置いてありました。鉄道好きが楽しめるホテルでした。
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