イタリア南部のナポリに、狭軌私鉄”Ferrovia Circumvesuviana”(チルクムヴェスヴィアーナ鉄道)の鉄道網が走っています。軌間は950mm (Italian metre gauge:レール中心間で1m、レール内側間で950mmということのようです)、ナポリ近郊のベスビオ山を取り巻くように7路線142kmにわたって展開される大規模な鉄道です。存在自体は昔から知っておりいつか乗ってみたいと思っていたところ、ナポリを訪問する機会があり、空き時間を利用して少しだけ体験してみました。

ナポリの路面電車
チルクムヴェスヴィアーナ鉄道に乗車する前に、ナポリの市内を走る路面電車を見てみました。ナポリ中央駅の北側にあるPiazza Nazionale。広場を周回するドッグボーンと、広場の中を遠慮がちに突っ切る本線から構成される停留場です。線路はここから、中央駅の近くにあるGaribaldiに伸びていきます。


Garibaldiの停留場です。車両はアンサルドブレーダのSirioが使われています。

Napoli Porta Nolana
2023.06.09、チルクムヴェスヴィアーナ鉄道に乗ってみます。Napoli Porta Nolanaは、チルクムヴェスヴィアーナ鉄道の始発となるターミナル駅です。上の写真のGaribaldiからは路面電車で一駅進んだ先にあり、ナポリ中央駅からも歩ける距離にありますが、同一駅といえるほど近いわけでもありません。改札口とホームはくぼんだところにあって、道路から降りる形でアクセスします。ローカル私鉄とはいえホームは7面あり、改札も入口と出口が分けられている等、かなり立派な部類に入る駅かと思います。



ベスビオ山の南西側を下る路線に乗りたかったので、Sorrento方面行の13系統に乗車しました。車両は顔が平べったい3両連接のT21形で、重連の6両編成です。10番線から発車します。



Torre Annunziataへ向かう
Napoli Porta Nolanaを10:03に発車、しばらくは別系統の線路と並走して複々線区間を進みます。(下の写真は別の日に撮影したものです)




ほどなくして別系統を分岐して複線のみとなり、さらに高架線を進んだBarraでさらに分岐があって、いよいよベスビオ山の南西部を進んでいきます。山すその小高いところを、果樹園や住宅地を抜けて各駅に停まっていきます。ナポリからポンペイにかけての観光地を結ぶ路線ですが、観光列車という趣はまったくなく、純粋な地元の足、といった感じです。


本当は終点のSorrentoまで乗り通したかったのですが、時間の関係で途中のTorre Annunziataで下車することにしました。Napoli Porta Nolanaから19km、所要34分の各駅停車の旅でした。
Torre Annunziata
Torre Annunziataは、Sorrentoへ向かってさらに海岸沿いを進む13系統と、内陸に針路を変える14系統との分岐駅です。



しばらくすると14系統の上り電車がやってきました。こちらは全面がくの字のFE220形です。

950mmゲージと言っても基本的には高規格の軌道であり、日本の大手私鉄の分岐駅と言っても違和感はありません。


帰りの切符を購入し、15分後の電車でNapoli Porta Nolanaに戻りました。



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