Berlin中央駅からSバーンのS3で40分ほど東へ行ったRansdorfから、Woltersdorfの路面電車の路線は始まります。本稿を書いている2025年2月の時点では、ポーランド製のGamma LF 10 AC BD型という新しい低床車が営業運転を始めたところですが、それまではゴータカーで知られるT57が走っていることで有名な路線でした。数年前から模型仲間に勧められていたのですが、2022.09.16にようやく訪問の機会を得ることができました。
Ransdorf
この日は朝にBritish AirwaysでHeathrowからBerlinに飛び、始発駅のRansdorfに着いたのは13:40頃でした。

築堤上のホームを地上に降りて、道を渡ってすぐのところに路面電車の停留場がありました。20分間隔で運行しているようですが、電車は止まっていません。


しばらくすると森の中から電車がやってきました。31号の単行です。



ゴータカーのT57に乗るのは、3年前のKirnitzschtalbahnに続いて2回目です。あちらはM車がT車2両をけん引する3両編成が通常パターンのようでしたが、こちらは単行です。整ったスタイルが単行運転によく似合っていますし、車体もきれいに塗装され、整備が行き届いているようにみえます。

Woltersdorf Schleuse
まず終点のWoltersdorf Schleuseへ向かいました。最初の1区間だけ森の中をまっすぐに走り、森を抜けた後はWorltersdorfの街中をこまめに停車しながら進みます。20分足らずでSchleuseに到着しました。

線路は行き止まりで、すぐ先は川が湖に流れ込むたもとの橋になっているため、これ以上進みようがない感じでした。

折り返す電車には乗車せずに見送り、線路沿いを歩いて戻ることにしました。途中、Ransdorfからやってきた32号とすれ違います。

さらに線路沿いを歩いてThälmannplatzが近くなったころ、終点のSchleuseから折り返してきた32号が追いかけてきました。



Thälmannplatz
Thälmannplatzには車庫があります。ちょうど27号が出庫してきたところでした。車庫から本線に対して両方向に侵入できるようにデルタ線となっており、27号はRansdorf方面のデルタ線に入ったところで停車しました。時間までここで待機するようです。



車庫の様子を見に行きます。庫内にはガラス越しに保存車両が見えました。

庫外の側線には事業用車とおぼしき19号が停まっていました。T57に似ていますが、これはREKO型という別形式だそうです。T57が扉間3枚窓2枚扉なのに対し、REKO型は扉間4枚窓1枚扉となっています。とはいえ、基本的なパーツはそっくりです。



19号の奥には、ブルーシートに覆われた車体と、さらにその奥にトレーラー車の90号が停まっていました。ブルーシートの車体は屋根上に機器類がないので、もう1両のトレーラー車である89号かもしれません。90号が奥にいるという停車順序からみて、両車とももう使われていないのでしょうね。


車庫の一番奥には、車輪やパンタグラフといった部品が整然と保管されていました。屋外なので保管状態がいいのかどうかよく分かりません。


車庫の周囲を一周してThälmannplatzの停留場に戻ると、27号が本線に入っていました。

そのまま停留場で待ち、再びやってきた31号でRansdorfに戻りました。車両も路線もこぢんまりとまとまった、非常に魅力的な路面電車でした。



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