Wienのレンガ車庫跡を利用したフードコート

Austria

10年以上前のことですが、碓氷峠にかつて存在した丸山変電所のペーパーキットを題材に作品を作ってみないかというお声がけをいただいたことがありました。素組みではなくなにか面白いものを作れないかと考えた結果、オーストリアのウィーン近郊を走るウィーン地方鉄道(WLB)の車庫駅である、Wolfganggasseの路面モジュールを製作しました。

丸山変電所のペーパーキットを流用したWolfganggasseのWLB車庫

Wolfganggasseはウィーン市電との共用区間に挟まれたWLB専用区間にある駅で、レンガ車庫のほかにも留置線があり、車両の解結も行なわれていたようです。実物のレンガ車庫は5線ですが、路モジサイズで丸山変電所の建物流用ということで、私は3線にサイズダウンして再現しました。

モジュールを製作したものの実際に現地を訪問したことはなく、そのうち行ってみたいと考えている間に、2018年3月31日、Wolfganggasse自体が廃駅になってしまいました。再開発によってWLBのルートが変更、駅自体を通らなくなっており、車庫機能もInzersdorfに移転しています。訪問がかなわなかったと残念に思っていたところ、レンガ車庫の建物がフードコートとして再利用されていることを知り、ようやく訪問してみることにしました。

Gleis//Garten(フードコート)

2025.08.29、クロアチア旅行を終えて日本に帰国するために経由したウィーンで、乗り継ぎ便の時間の関係で1泊する必要があり、時間をつぶしていました。もともと積極的にWolfgaggasseを訪問しようと考えていたわけではなく、そういえば、といった感じで思い出し、調べたところフードコートになっていることを知った次第です。

いまはWolfganggasseに駅がないため、近くのMarx Meidlinger Straßeから歩いていきます。TW500の533号車ということは、増備車も含めて全34両が揃っているのでしょう。前回2023年訪問時に見ることができたTW100は、TW500の増備によって廃車になってしまったようです。

併用軌道から斜め方向に駅に進入する場所には、大きなビルが建っていました。模型の風景と写真を並べてみます。模型でも再現した、スーパーBILLAの紙袋型の看板がありました。

“Gleis//Garten”と名付けられたフードコートは、2023年10月にオープンしたそうです。車庫に引き込まれていたレールと同様に正面から出入りできるようになっており、建物だけでなく扉も再利用されているのか、目玉のマークがそのまま残されています。

裏手に回ってみました。バックヤードなのか塀に囲われていますが、上部の明かり窓にはWLBのロゴマークが残されていました。(あえて、ということだと思います)

道路に面した側です。ことさらフードコートであることを示すサインや意匠類は見られず、比較的現役時代と変わらない光景ではないかと思います。

建物の中に入ってみました。従来は車庫だったので入ることができなかったエリアかと思います(模型仲間の方は、現役時代に中に入れてもらったことがあったようです)。内部は建物の構造そのままに大きなホールとなっており、屋台状の店舗とテーブル席が広がっていました。

レールも残されています。現役時代のブロックや塗装が残されている場所もあれば、板張りに取り換えられている場所もありました。

時刻は16時半ころ、お昼ご飯を食べ損ねたので、ここで食事にします。

現役時代に訪問することはできませんでしたが、当時の雰囲気がいい形で残された、鉄道好きも楽しめるフードコートでした。

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