Woltersdorf T57の模型化 その4

Model rail

塗装

積層痕を平滑にするためのペーパーがけについては、今回はディテールも含めて一体成型のため細部に手が届かないことや、そもそも積層痕があまり目立たないということもあって省略し、そのままサーフェイサーを吹きました。サフを吹くと、ぼんやりとしたディテールがくっきり浮き出てきてうれしい反面、側板にけっこう凹凸があることに気づきました。データ上は一枚板なのですが、裏面の突起(動力ユニットに勘合するためのガイド)の影響が表面まで出ている感じです。t0.5の薄板だからこうなってしまうのか、造形時に断面形状が急激に変化するからなのか分かりませんが、もう少し工夫が必要だと思いました。

また、側面にリブを設けたT車のほうは、斜めに筋が入ってしまうようです。造形角度とは関係ない角度の筋なので、stlファイルのメッシュの問題でしょうか? これも原因が気になります。

ともあれ、そのまま塗装することにします。早く完成させたいですしね。

まずは、FARBEの 015.クリーム4号 とGMカラーの 21.アイボリーA を調色したものを吹き、側面裾部に 6.青22号 を吹きました。

雨どいまでマスキングして、屋根にガイアの 1007.ダークグレー を吹きます。

その後、帯部分以外をマスキングしてGMカラー 16.青20号で帯を塗ります。

ここまで塗ったところで実車の写真と見比べてみたところ、アイボリーの色合いが全く違うことに気づきました。実車の色も写真によって見え方が異なるのですが、もっと黄色みが強い感じです。いったんIPAに漬けて全剥離し、サフからやり直しました。

帯をきれいに均一な太さにするために塗る順番も変えて、サーフェイサー→裾部の水色→帯の青→車体のアイボリー→屋根のダークグレー とします。アイボリー部分は調色せずにFARBEの 015.クリーム4号 だけにしました。本来は悪くないはずの色なのですが、手持ちの古い瓶をつかったからか白みの強い成分が多く残っていたようで、実車に比べるとやはりちょっと薄く赤みがかった色合いになってしまいました。新しい塗料を使ったほうがよかったですね。ダークグレーは新品を買ってきたので、結構濃い感じになりました。

このあと、タミヤカラーのエナメルでHゴムの黒(XF-1.フラットブラック)、側窓上部と側ドア把手の銀(XF-16.フラットアルミ)、正面ライトリム(X-11.クロームシルバー)、灯具類(X-26.クリヤーオレンジ、X-27.クリヤーレッド)、クツヅリとバンパー(XF-16.スカイグレイ)を入れていきます。

仕上げ

側面下部の水色の部分に入っている”Woltersdorfer Strassenbahn”というロゴ、とてもかっこいいので再現したいところ、適当なフォントが見当たりません。美大に通っている娘にかなり詳しいフォント図鑑を見せてもらったのですが、ドイツ系で似たフォントはあるものの、しっくりくるものは見つかりません。結局、実車の写真から画像処理して、F式WDでホワイトデカールに起こしたものを使いました(貼るときにマークセッターが多すぎたのか、歪んでしまいました)。車番も実車写真からデータを起こしてレーザープリンタでデカールにしました。デカールを貼った後にクリアを吹いて全体の色調を整えるとともに表面を保護します。

平滑な窓は、以前からやっているのと同様にフライス盤(OriginalMind KitMill BT100)でアクリル板を切削したはめ込み窓です。

前面左右のみ曲面ガラスで、ここをどうしようかと悩んだのですが、せっかくなので透明レジンを使った3Dプリンタ出力に挑戦してみました。最後に曲面ガラスをはめこんで完成です。

3Dプリンタの造形方向の関係で、きれいに出る側の前面
きれいではない側の前面 色でごまかしています

いろいろと改善したい点や気づきを得られた工作でした。仕上がりはまずまずなのではないかと思います。

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